目黒にある公園の禁止事項が多すぎて子供が遊ぶことはおろか、その公園で何をすれば良いかわからないというツイートが話題になっています。
関連:目黒にある「禁止事項」が多すぎて遊べない公園が話題(追記あり) – feely
上記の記事にはその公園のツイートされた画像が掲載されています。
その問題の公園に書いてあるという禁止条項を羅列すると以下の通りです。
- 禁煙
- 火気厳禁
- 危険物持ち込み
- 撮影禁止
- 物品搬入
- ペット持込み
- 自転車等放置
- 自転車等進入
- 宿泊
- 飲食
- 炊事
- 遊戯
- スポーツ
- 上記の他、集会、勧誘、物品販売、配布等の行為は禁止
このように、意味がわからないくらいに禁止事項が多いです。
さて、この禁止事項の数と内容は個人的にはどうかと思う部分はあります。
過去に何があったのかはわかりませんが、ちょっとやりすぎ感があります。
しかし、禁止事項の是非は別として、これを考えた人は市民に対してどのような公園の利用を考えていたのでしょうか?
純粋に気になります。
そこで、このルールを厳守したらどうなるのか?ということを真剣に考えてみたいと思います。
目黒区の公園のルールが厳しすぎてヤバイ
まずはこの公園でやっていはいけないこととは何か?ということを考えてみます。
火を使うもの
「禁煙」と「火気厳禁」と書いてある以上、公園の中で火を使ったりするのはNGです。
紙を巻いた葉っぱに火をつけて吸い込む行為はもちろん駄目だし、花火とかもしてはいけません。
もっと言うと、ライターに火を灯すという行為も厳密にはダメです。
なにせ「火気厳禁」ですからね。
何かを持ち込む行為
「危険物持ち込み」と書いてある以上、人体に危険を及ぼす可能性のあるものを持ち込むことはできません。
まあ、これは何か事件などがあってはまずいですから、あったほうが良いルールではあると思います。
しかし「ペット持込み」と書いてあるということは、「犬の散歩」はNGということですね。
この公園の近所の愛犬家の方は、散歩をする際にはこの公園を迂回して散歩をしなくてはなりませんね。
また、注目すべきなのは「物品搬入」が禁止されているという点です。
「物品搬入」とは言葉の通りにとらえるなら、「物を運び入れる行為」ですから人体以外の何かを公園の内部に運び入れるという行為は禁止されているということになります。
つまり、この公園に立ち入る際には手ぶらでなくてはならないということになります。
ついうっかり、ポケットに携帯とか財布とか家の鍵とか入れたまま、公園に入ってしまいそうですよね。
これはものすごい罠です。
と言うか、これは完璧に守るのは無理かもしれないです。
撮影禁止
「撮影禁止」と書いてあるので、カメラを使って撮影をするのはダメです。
公園に生えている草木や、公園から見える青空がいくら美しくても写真を撮ることは禁止されているのです。
悲しいです。
自転車
「自転車等放置」「自転車等進入」と書かれているので、自転車の存在をこの公園では許さないということになります。
自転車を降りていたとしても、この公園を通り抜けたりとかしてはいけません。
「自転車等」というのもポイントだと思います。
原付などはもちろんのこと、おそらく一輪車やキックポードや、もしかしたらスケボーとかも持ち込んではいけないかもしれませんね。
宿泊禁止
この公園で寝泊まりすることはできないようです。
まあ、これは公園のルールとしてはよくあるものなので仕方ないですね。
このルールがないとホームレスの方などが住み着き放題になってしまうので…
食べちゃダメ
「炊事」が禁止されている以上、この公園でバーベキューを楽しむことはできないですね。
これはまあ、地域的にも仕方のない決まりだとは思います。
しかし「飲食」が禁止されているのは、ちょっと困るなあと思ってしまいました。
つまり、ちょっと喉が渇いたからと言って、水を一口飲むこともできないし、小腹がすいたからといってコンビニで買ってきたおにぎりを食べたりすることもできません。
こんなことでは、この公園ではちょっと休憩というような行為すらできないですね。
この公園に桜の木があるかはわかりませんが、花見をしながら飲み食いしたりという日本の春の風物詩も、この公園では無縁のものです。
遊んだり運動したり
禁止事項に「遊戯」「スポーツ」と書かれています。
つまり、この公園で遊んだりとか、運動をしたりしてはいけないということです。
鬼ごっことかは絶対にダメな行為の代表みたいなものですね。
もちろん、スポーツ禁止なのでウォーキングやランニングはもってのほかです。
「散歩」もウォーキングに近い存在なので、ルールに抵触するおそれがあるのでダメですね。
また、「遊戯」というのが「遊ぶこと」という意味ならばこの公園では「かくれんぼ」「あっち向いてホイ」「じゃんけん」などの基本的な子供の遊びもできないですね。
その他いろいろ
「上記の他、集会、勧誘、物品販売、配布等の行為は禁止しております。」と書かれているので、組織的に何かの活動をするような行為は大抵禁止事項に引っかかってしまいます。
集会禁止なので人を集める行為は禁止だし、この公園でアイスクリームを売ったりとかもダメですね。
もちろん大道芸とかも無理です。
この公園でやれそうなこと
この公園でやってはいけないことに関して具体的に考えてみましたが、考えれば考える程やれることは少なくなってきます。
そもそも「物品搬入」という禁止事項がある以上、この公園に立ち入る人間は身一つでなくてはなりません。
この時点で、この公園でやれることの幅がものすごく狭まってしまいます。
そんな中でも、ルールを厳守した上で、この公園でやれそうな事を考えてみました。
もちろん禁止事項に書いていないからと言って、法律に触れるような行為はもっとダメです。
この条件の中で、有意義に時間を過ごすためにはどうすれば良いか?ということを重点的に考えました。
瞑想
これだけの禁止事項があるので、基本的には何もできません。
身体を動かすこと以外でかつ、身一つでできることだけです。
そうなると必然的にやれることは限られてきます。
できるのは、脳内での活動だけとも言うことができます。
そこで、この目黒の公園でできる行為の代表は「瞑想」です。
ベンチに座っても良いし、じっと突っ立ってても良いです。
衣服が汚れてしまうかもしれませんが、本格的な人は地面で座禅を組むのも良いでしょう。
目を閉じて、無になるのです。
こうすることによって、自分自身の気持ちを整理したり、究極的には悟りを開くことができるかもしれません。
自身の精神世界を広げるために妄想にふけるのも良いかもしれません。
何もできないということは、それだけ自分の内的な世界を豊かなものにするチャンスでもあります。
特にクリエイティブな仕事をしている人にとっては、そう言う時間が大事だったりします。
ただし瞑想や妄想が行き過ぎて、居眠りをしてしまうのは「宿泊」の禁止というルールに抵触するかもしれないのでNGです。
遠くを見て視力回復
この公園の禁止事項では、目の動きに関しては制限されていません。
故に、遠くを見つめることで視力を回復することができるかもしれません。
特に現代人はパソコンでの仕事が多く、広々とした中でゆったりと過ごす機会が少なくなっています。
この公園の何もできないという環境は、じっくりと遠くを見つめるだけの余裕を生んでくれるかもしれませんね。
事務的な会話
この公園で仕事仲間と来たのならば、仕事に関しての会話をする良い機会かもしれません。
会話をすることに関しては禁止されていないので、事務的な会話をするのは大丈夫なはずです。
ただし雑談は「遊戯」の一種とも言うことができるので、楽しむための会話はダメかもしれません。
この公園で許されるのは、遊びの一切無い会話だけです。
楽しむための会話でなければ問題ないはずなので、将来のことについて話しあったりとか、勉強でわからないことに関して教え合ったりとかはOKです。
楽しむという行為を制限されている分、無駄な事をすることはできません。
会話をするということだけでも、普段よりも有意義に過ごすことができるかもしれませんね。
まとめ
このような事を書いたのは、このルールを考えた人だけを批判するものではありません。
僕はこの目黒の公園に関しては何も知りません。
きっとこれだけの禁止事項ができてしまった背景には、過去に公園の利用者の問題行動があったり、住民からの苦情があったのかもしれません。
また、厳しいルールを設定している公園はこの公園だけではないはずです。
時代の流れ的に、こういう意味の分からないルールを作ってしまった公園は多いのではないかと思います。
おそらく、この異常とも言えるくらいのルールの厳しさにはそれなりの事情があるはずです。
でも、この公園の禁止事項に関しては理解に苦しむ部分が多いです。
そもそも公園と言うのはWikipediaには次のように書かれています。
公園(こうえん)とは、公衆が憩いまたは遊びを楽しむために公開された場所(区域)。
つまり公園とは本来であれば、市民が自由にゆったりとくつろいだりとか、子供を遊ばせたりする場所であるはずなのです。
でも、この公園に関してはそのようなことが全くできないというルールです。
書かれている禁止事項をすべて完遂するのは非常に難しいです。
少なくとも子供が公園で遊ぶということは一切出来ません。
何しろ「遊戯」が禁止されていますから、遊ぶことが仕事である子供が、この公園に入ったとしても何もできないでしょうね。
もちろんこの公園では携帯ゲーム機を持ち込んで友達とゲームをするのもダメですよ。
この公園に関して、禁止されていることと、ルールを厳守した上でできることについて考えてきました。
公園というものの存在意義について考えさせられました。