「iPSパーツ〜手」個人的に使えなくなると困る身体のパーツNo.1

iPSパーツ〜手

「iPSパーツ〜手」は「iPSパーツ」シリーズの中で一番最初に作った作品です。
約3500個の電子パーツ(抵抗)をハンダ付けして「手」の形状に仕立てた作品です。

「iPSパーツ〜頭蓋骨」
「iPSパーツ〜眼球」

完成したのは今年の3月の終わりくらいだったのですが、ちゃんと写真に撮ったものをブログで紹介していなかったので、ここで書いていきたいと思います。

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「iPSパーツ〜手」

個人的になくなると困る身体のパーツの一つ

iPSパーツ〜手
個人的に、手は大怪我をしたりするなどして使えなくなってしまうと、最も困る身体の部位の一つだと思っています。
何しろ、今作っているような細かい作品とか作れなくなってしまいますからね。
僕にとって「手」というパーツは最も重要な部位の一つなのです。

もちろん、身体に存在しているパーツは全てがかけがえの無いものなので、本来ならば優劣をつけるようなものではありませんけどね。

この作品は「iPSパーツ」の中では最初に作った作品です。
「手」を最初のモチーフに選んだのは、そのような個人的な思いもあったというわけです。

再生医療とサイボーグ

iPSパーツ〜手
iPSパーツと言う作品は、現在急ピッチで研究が進んでいる「iPS細胞」にちなんだものです。
人体のパーツを電子部品を使い、立体造形することで、人間の身体のかけがえの無さを表現するというのがコンセプトとなっています。

現在の技術では、もしも手を失ったとしても、生きた細胞で手を複製することは出来ません。
しかし、人間に存在している多くの臓器と違って、昔から現在に至るまで「義手」というものが広く用いられています。

むしろ「手」というパーツに関しては、より高度な義手を作る(機械的な)技術が発達していくような気がしています。

もちろんiPS細胞の技術や再生医療が発達することで、その人の手をまるごと再生できる日もいつか来るのかもしれませんが、現実的にはかなり難しいことであるはずです。

最近の義手はけっこうすごいみたいですね。
モーターなどを内蔵していて、指や関節を自分の意思で動かして、ものを掴んだりとかも出来たりする、高度な技術が用いられた義手も登場しているそうです。

ここまで行くとまるでサイボーグのようなレベルです。
「手」というパーツは人間の身体の一部を機械化するという意味では、人間の他の臓器などよりも可能性が大きい場所です。

人工の臓器

iPSパーツ〜手
他の内臓は、現時点では機械的な手法で実用的なものを創りだすのは、かなり難しいはずです。

例えば、人工的な臓器ということで、すぐに思いつくのものには「人工心臓」がありますね。
人工心臓は現在でも実用化ができているものではあります。

しかし、人工心臓はずっとつけっぱなしには出来ません。
故に、一時的な延命手段に過ぎないのです。

人工心臓を長期間装着していると血栓が出来てしまったりするので、一刻も早く移植などの治療を受ける必要があります。

根本的な治療となりえないという意味で、「心臓」は「人工心臓」以外の治療法が求められている身体の部位の一つです。

手の複製はサイボーグのイメージ

iPSパーツ〜手
もちろん「手」も、機械じかけの義手をつけるだけでは、いかに高性能な義手だったとしても根本的な治療とは言いがたいです。

しかし、現時点でも高度な義手の開発がされ続けていて、手を失った場合に使用される手段は「義手を装着すること」というのも事実です。

そんな意味で、「手」と言うのは個人的には非常にメカ的なイメージが強い部位です。

そのために「iPSパーツ〜手」は他の部位よりも機械的なイメージを強めに表現しました。
もちろん普通に考えて、電子パーツ(抵抗)をハンダ付けして作品を作っているというのも、メカっぽく感じる要因の一つではあります。

しかし最もそう感じるのはハンダ付けされた抵抗の密度の低さです。
この作品を見ているとまるで、電子パーツによって細胞が構成されていく途中のような透明感を感じるはずです。

この「途中感」が、よりいっそう電子パーツの特性を強調しているのだと思います。

これは、自分の中で持っていた、手に対するメカメカしいイメージを表現していく上で自然に生まれたものです。
故に「iPSパーツ〜手」は、現在のところ完成している他の「iPSパーツ」作品よりも機械的なイメージが強い完成図となりました。

まとめ

iPSパーツ〜手
「iPSパーツ〜手」は電子パーツをハンダ付けして人体のパーツへと組み立てていく作品の中では、一番最初に制作したものです。

初めての作業が多かったせいで、試行錯誤してかなり苦労して造形をしていった点も多いですが、この作品があったおかげで、現在すでに完成している「頭蓋骨」や「眼球」などのiPSパーツシリーズの作品を作ることが出来たのだと思います。

また、「手」と言うのは誰にとってもそうなのですが、個人的には非常に重要に思う身体のパーツの一つです。
これがもしも、何かの事故などで失われてしまったらと考えると、今まで積み上げたものが全て奪われるのはないかと思うくらいの恐怖を感じます。

そんな思いもあって、「手」をiPSパーツの一番最初に作ることに決めたのでした。

余談ですが、僕は昔から「スターウォーズ」が大好きです。
子供の頃から何度も繰り返し観てきました。
その中で、特に印象に残っているシーンとして、手を失った主人公のルークが機械の義手を装着するシーンがあります。

この作品のイメージは、子供の頃見たスターウォーズの「メカの魅力」に影響されたところがあります。
当時はルークの義手がものすごくかっこよく見えたのですよね。

何かの作品を観た時にどのようなイメージを持つのかは、鑑賞する人間の自由ですが、「iPSパーツ〜手」は個人的には未来世界の「サイボーグ」的なイメージが強いかも知れません。

iPS細胞を使った再生医療も夢がある話ですが、SFに登場するような完成度の高い義手というのも同じくらい夢のある話だと感じています。

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