大学院1年生の時に制作した「In Now!」という作品の紹介を書いていきたいと思います。
排水管につまってしまい抜け出せなくなった謎の生き物を表現した作品です。
金属と塩ビの排水管を組み合わせて制作しました。
「In Now!」
謎の生き物シリーズ
「In Now!」は「謎の生き物」を題材にした作品の一つです。
特に大学院1年生の頃から、最近まで「生き物」をモチーフとした作品ばかり制作してきました。
自分で想像して創作した「生き物」を通して観る人に何らかののメッセージを伝えることが制作の意図です。
「In Now!」は「謎の生き物シリーズ」の中でも特に変な作品です。
排水管に詰まって抜け出せないという、良くわからないモチーフを使って作った作品です。
この生き物の上半身はどうなっているのか?
どんな顔なのか?
細長いのか?
短いのか?
全てが謎です。
良く言えばユニーク、悪く言えば訳の分からない作品ですよね。
また、金属と他の素材を組み合わせるとどうなるのか?ということを実験した作品でもあります。
金属と他の素材
僕が学生時代に通っていたのは工芸科の彫金という研究室なのですが、彫金研究室では金属を使って彫金の技法を使用した作品を作ることを学ぶことが出来ます。
金属という素材に対しての専門性や知識は深まるのですが、その反面、金属以外の素材に触れることは少なくなってしまいます。
そこで、大学院1年生だった僕が金属と他の素材を組み合わせるとどうなるのかということ試すために制作したのがこの「In Now!」という作品です。
結果、特に違和感なく組み合わせることが出来たと思います。
彫金を学ぶようになってからというもの、金属だけを使って制作してきた自分にとって非常に勉強になった作品の一つです。
まとめ
「In Now!」を展示した時に観に来てくれたお客さんに言われたのですが、壁から排水管がニョキッと生えていたり、他にもいろいろなバリエーションが作れそうな作品です。
制作した当初は実験的な意味合いが強い作品でしたが、このアイデアをもっと突き詰めていけば、もっと完成度が高くておもしろい作品になるかもしれないですね。
作品自体よりも、「In Now!」を制作する過程で学ぶことが多く、勉強になった作品だと思います。
「In Now!」というタイトルはとある地域にある、ホテルの名前から思いついたというのはここだけの秘密です。