先日から作っていた作品がやっと完成しました。
電子パーツをハンダ付けして作った作品です。
↓制作工程
前回、このブログで制作途中の様子を紹介したところから、パーツを少しハンダ付けして完成ということにしました!
制作期間はちびちびと作っていって、1ヶ月かからないくらいでしたね〜
ちなみにタイトルは非常に迷ったのですが、『EP-TUBE101』というタイトルにしてみました。
ちょっと工業製品の型番っぽい名前にしてみたかったのですよね・・・
そんなわけで、出来上がった『EP-TUBE101』の写真をいろんな角度で撮ったので、コンセプトなどと一緒に紹介していこうと思います。
『EP-TUBE101』の紹介とコンセプト
『EP-tube101』というタイトルは、なんとな〜く工業製品っぽいタイトルにしようと思って考えたものです。
ちなみに『EP』は『電子部品(electric parts)』、『TUBE』は『真空管(vacuum tube)』ということで、この2つを組み合わせました
それと『101』と言うのは、このシリーズの最初の作品という意味です。
次に同じシリーズの作品を作るときは、102、103・・・と数字が増えていく感じになると思います。
素材の全てが真空管や抵抗やコンデンサなどの電子パーツで構成されている作品なので、イメージ的に合っていると思ったのですよね。
使用したパーツ
この作品はハンダ付けをして、全体を形作っております。
もちろんパーツの数が非常に多いですから、それこそ何千回とハンダゴテを使用する必要があります。
なので、作るのはけっこう大変です。
今回使用したパーツの数をきちんと数えていないので、正確な数はわかりませんが、たぶん色んな種類のパーツを全部合わせて2000個くらいだと思います。
体長が約28㎝、横幅7㎝の小動物のようなサイズの作品ですけれども、なんとか頑張ってここまで作ることが出来ました。
おかげで、肩こりが悪化しましたよ〜
作品の裏側はこんな感じです。
背中側の雰囲気と比べると比較的スッキリしています。
真空管
頭部は真空管を一つ使って表現しています。
真空管と言うと、現在ではトランジスタの発明によって、あまり使われなくなってしまった電子部品です。
ただ、最近でもオーディオ用のアンプなどでは、使われることがあるのですよね。
普通だとトランジスタを使うのですが、見た目にも美しい真空管を使ったオーディオ製品はたくさんあります。
わざわざ真空管を使う場合があるのは、それはそれで良い音を楽しめるからだそうですよ。
トランジスタを使ったアンプというのは癖のない音だったりする場合が多いのに対して、真空管アンプと言うのは独特の温かみを感じられたりするのだそうです。
真空管は非常にアナログなイメージのあるパーツではあります。
でも、後述するコンセプト的にも多少個性的な部分というのがあっても良いのかなと考えました。
というわけで、一番目立つ頭部に真空管を配置してデザインしてあります。
ふとした瞬間に感じる何かの存在
僕、日常生活を送っている中で、ふとした瞬間に「何かの存在」を感じることがあるのです。
それはもちろん、どこかの隅っこにいるかもしれない気がするだけの幻のようなものです。
したがって、それは実際に何かの生き物がいるわけではなくて、なんとなくそう思うことがあるというだけです。
ひょっとしたら、それは日本で言う「八百万の神」だとか「妖怪」と呼ばれるような者達の元となった感覚なのかもしれません。
そして、それらは僕達にも無意識のうちに何らかの影響を与えているなの存在かもしれません。
そう言った得体の知れない存在と言うのは、僕の作品制作の大きなテーマの一つとなっています。
デジタルの世界に潜んで、それを操っているかもしれない存在
最近では、多くの時間をインターネットを利用しながら過ごす日々を送っています。
そして、ネットを利用するためにはiPhoneやパソコンなどの機器を利用する必要があって、それをいじりながら日常を過ごしています。
もはや、そう言ったデジタルの世界というのはわれわれの生活の一部であると言っても過言ではありません。
毎日インターネット上のコンテンツを閲覧しながら思うことは、デジタルの世界が非常に流動的であるということです。
日々更新されていく情報は、まるで生き物のようにも思えてきます。
長時間、パソコンやiPhoneをいじっていると、僕達の目には見えない何者かに動かされているような錯覚に陥ることさえあります。
もしかしたら意思を持った謎の生き物が、裏で暗躍していて、デジタルな世界や機器を操作しているのかもしれません。
電気信号
そこで、制作したのが電子部品を材料として使った『EP-tube101』というわけなのです。
つまり、この作品はデジタルな世界に存在するような気がする「何者か」を表現するために作ったということですね。
そして言ってしまえば、この作品のビジュアルは電気的な信号のようなイメージです。
なんとなくそんな感じに見えませんか?
電子パーツと言うのは、本来であれば電気信号を増幅したり制御するための部品です。
でも、ずっと眺めているとそれ自体が何らかの「信号」か何かのようにも思えて来たのです。
そこで、デジタル機器の内部にも使われている、カラフルな電子パーツを使って、そう言った電気信号のような生物を想像して作ってみたということなのです。
まとめ
『EP-TUBE101』は電子パーツをハンダ付けして制作した作品です。
そのテーマは、デジタルの世界に存在しているかもしれない生物を想像して創造することです。
この作品のメインの部品である「真空管」というとアナログなイメージも強い素材です。
もしかしたら、デジタルな世界にいる何者かも、アナログな存在である人間と同じように意思を持って、われわれが日々利用しているネットの世界に潜んでいるのかもしれません。
近年ではインターネットとその技術の発達、それにそれを利用する人口の増加が半端ないことになっています。
人々にそれだけの大きな影響を与える巨大なものとなったということですね。
そして、それに関わる時間も人によっては非常に多いはずです。
なので、そんな広大な世界には僕達の知らない何かが生まれていてもおかしくないと思うのです。
子供の頃に暗がりの中に感じたような、得体の知れないような「存在」を、電気信号的なイメージで表現しようとしたのが、この作品『EP-tube101』というわけです。
コメント
[…] 前作「EP-tube101」はこちらです。 […]