約3年前に作った「脳内会議」というタイトルの作品の紹介です。
作品サイズは高さが21センチくらいで、素材は樹脂粘土で出来ています。
自分の頭の中だけで考えすぎて身動きがとれなくなってしまった人をテーマに制作した作品です。
脳内でのたくさんの自分と他人の意見の狭間で踊らされて、どうしていいかわからなくなった心情を表現しました。
「脳内会議」
他人の意見に惑わされて身動きがとれない人
僕たち人間は誰もが、集団の中で他人と助け合いながら生きています。
他人と関わらないで生きていける人は存在しないはずです。
しかし、他人と関わって生きていくということは他人の意見も尊重しながら行動する必要があります。
全てが自分の思うままに事が進むのは何事においてもありえません。
そこで、自分をしっかり持っていて自分の思うことと他人の考えを上手く消化して行動できるのならば良いのですが、必ずしもうまくいくとは限りません。
周りの目が気になるばかりで上手く立ちまわることができなくなってしまうのです。
自分自身の中での葛藤に振り回されて、自分の気持ちと他人の意見とのギャップに体がついていかなくなって、その結果スルースキルばかりを鍛えてしまう事になります。
他人の意見に踊らされて、どうして良いかわからず身動きがとれなくなってしまった経験は誰しもがあるはずです。
例を挙げるとしたら、職場での上司との関係が思いつきます。
上司の言葉は非常に重要なものですが、全てが正しくて、自分の意見を同じとは限りません。
時には理不尽な要求をされることもあるでしょう。
そういう時はとてもつらい気持ちになります。
夫婦の関係もそうです。
長年、ずっと一緒にいる自分のパートナーでも意見が食い違うことがあります。
愛し合っている関係だからこそ、自分と相手との意見が違うと「なんでわかってくれないの!」と感情が爆発してしまうこともあります。
そんな時に人は脳内で何人もいる自分同士で会議をして、葛藤するのです。
そこで、答えが見つかれば良いのですが、見つからずに、ずっとうじうじしてしまうこともあります。
不健康
そんな状況は良い状況とはとても言えません。
心身ともに非常に不健康な状態です。
これは人によると思うのですが、人間は過度なストレスを受け続けると、体重に変動がある場合が多いはずです。
僕の場合はつらい精神状態が続いた時は、甘いモノを大量に食べてしまい体重が増えてしまった経験があります。
この作品「脳内会議」は、そんなつらい精神状態と不健康にぶくぶくと太っていった自分自身を表現した作品です。
他人の意見に振り回されて身動きがとれない状況は心身ともに良くない状態と言えます。
他人の意見に踊らされないためには
脳内で終わりのない会議を続けてしまう状況を脱するためには「自分の意思」をしっかり持つことです。
僕達人間が集団の中で生活するためには他人の意見をしっかりと聞いて尊重することはすごく大事ですが、同時に自分自身の意見もはっきりすることが大事です。
本当に信頼ある、人間関係を築けているのならば、相手も自分の意見を尊重してくれるはずだからです。
また、そんなお互いに思いやりを持てる関係を築くために日頃からの努力も必要です。
ついつい、日本人である僕たちは他人の意見だけを大事にしてしまいがちです。
しかし、一番大事なのは相手のことと同時に自分自身も尊重する心の持ち方が必要です。
まとめ
「脳内会議」は他人と関わって行く中で、(悪い意味で)非常に複雑になっていく脳内の活動を表現した作品です。
肉体的にも精神的にも活動が停滞した状態は、人間にとって不健康です。
そうならないためにも自分の意見をしっかりと持って、集団生活をしていくことが大事なのだと思います。
誰しもが心身ともに健康に生活できる環境を作っていけることを願ってこの「脳内会議」という作品を制作しました。