うちの居間には上の写真のような適当な状態でペンダントライト?みたいなものを天井からぶら下げて使っていました。
ホームセンターで買ってきた電球と長いケーブルを無理やりまとめて、そのうちしっかりしたものに変えようと思いつつ、そのまま1年半くらい放置していました。
かっこいいペンダントライトを見つけたら買ってこようと思っていたのですが、買うにしてもなかなかいい感じのものを見つけることは出来ませんでした。
こうなるとやっぱり自分で作るしかないですよね。
そこで、ようやく重い腰を上げて居間用のペンダントライトを自作してみることにしました。
今回素材として使うのは「太さ0.9㎜の銅線」です。
銅線を使ってペンダントライトを自作してみた
居間のペンダントライトをかっこ良くしたい
我が家の居間で使っている電球はパナソニックのパルックボールスパイラルのG型というタイプの電球にホームセンターで買ってきたソケットコードを取り付けてあります。
この電球は、ランプフェードなどを使わずにそのままぶら下げてもデザインがかっこいいので、気に入っていました。
ソケット付きのコードはホームセンターで買ってきたそのままなので1メートルくらいの長さです。
今回はこの電球とソケット付きコード、それに「銅線」を使ってペンダントライトを作っていきます。
まずは調度良い長さにカット
天井から取り外したらまずやらなくてはならないこと。
それはちょうどよい長さにぶった切ることです。
約25㎝ほどの長さに万能バサミを使ってカットしたら、天井に取り付けるための金具を付け直します。
このときに圧着工具と圧着端子があると便利です。
強度的にも丈夫に作ることが出来るはずです。
出来ました。
一応、少し引っ張ってみたりして強度が問題ないかチェックします。
これだけでもけっこう可愛い気がしますが、ここからが本番です。
材料は銅線
今回使う主な材料は0.9㎜の太さの銅線です。
この銅線は以前に買ってあったものを使いました。
完成イメージは銅線を全体にふわっと巻きつけるようなかんじのペンダントライトです。
まず、銅線を適量ずつ巻き取ります。
そしてそれを耐火レンガで作った火床に持って行き、火で炙ります。
ホームセンター等でよく見かけるカセットボンベを使うタイプのバーナーで十分でしょう。
こうして銅線を熱することによって、銅が焼き鈍されて柔らかくなり加工が簡単になります。
このくらいまで色が変色して表面に酸化膜が発生すれば十分です。
金属は温めるとある温度以上になると赤く発光します。
でも、あまり熱しすぎると銅の金属組織がもろくなってしまうので、銅が真っ赤になるまでというよりも暗赤色になるくらいに適度に温めると良いです。
バーナーの炎の温度は1300度くらいあるので、油断していると細い銅線は簡単に溶けてしまうので、適度にバーナーの炎を動かしながら全体を温めるように意識しながら作業を行います。
焼きなましはこの程度の細さの銅線ならばやらなくても十分加工できるのですが、より作業を簡単に行うためにやってみました。
また、熱すると銅線の表面が酸化して良い感じの色になるので、そのほうが完成時の雰囲気が良いかもしれないと思いました。
銅線を巻き付ける
焼きなましを行い、柔らかくなった銅線を電球に巻き付けていきます。
とりあえずは適当でOKです。
ある程度まで巻きつけたら細いラジオペンチまたは時計やっとこで余ってたるんでいる部分をひねっていきます。
こうすることによって、適当に巻きつけていった銅線がしっかりと電球にぴったりとなじみます。
また、直線的な銅線の表情をひねっていくことによって、表情が豊かな雰囲気に仕上げることができます。
銅線がくねくねしてそれっぽい感じになってきました。
後はこの作業の繰り返しです。
銅線を焼き鈍して巻きつけて時計やっとこでねじっていきます。
この作業を調度良いボリューム感になるまで繰り返します。
スポっと抜けるように巻く
もう少し銅線を巻いて整えたら、今度は一度電球から銅線を抜いてみようと思います。
今回のペンダントライト制作のこだわりポイントの一つは、電球が切れた時に交換が可能なようにすることです。
適当に銅線を巻きつけつつも、スポっと抜けるように考えながら巻きつけていかねばなりません。
こんなかんじで簡単に電球と銅線を分離させることが出来ます。
電球が丸いので微妙に引っかかる部分を残しつつ、引っ張ればすぐに抜くことができるように、絶妙な引っかかり具合になるように、銅線を巻く場所を工夫しました。
抜けやすくし過ぎると重みだけで落ちてしまうので、重みだけで落ちないように微調整を繰り返します。
実は最初、銅線をきつく巻き付けすぎてしまったせいで電球から取れなくなってしまったりしました。
その時はニッパで部分的に銅線をカットして、何とか調度良い抜け具合に調整することが出来ました。
ソケット側も巻く
電球側の形が大体できたら今度はソケット側に銅線を巻いていきます。
ソケット側も電球側と同じく銅線を抜くことができるように適度な力加減を考えながら巻いていきます。
あまりきつく巻きすぎると抜けなくなってしまうので、注意が必要です。
いい感じに出来ました。
ここまで出来たらもう完成したも同然です。
出来たものを組み合わせて、全体のバランスを見て銅線の足りない部分や余っている部分を調整していきます。
完成です。
途中ちょっとだけ苦戦しましたが、それっぽくなった気がします。
先程も書いたようにこのペンダントライトは適当に作っていあるように見えて、電球の取り外しがちゃんと出来るのが良い所です。
作業で電球がかなり汚れてしまったので、しっかりと濡れたティッシュなどで綺麗に拭きとります。
銅線は熱して焼きなましを行ったので、そのおかげでずっといじっていると手がかなり汚れます。
銅線を曲げたりすると銅の表面の酸化膜が剥がれて、作業が終わる頃には手が茶色になっていました。
作業中は他を汚さないように気をつけつつ作業して、終わったら石鹸で手を洗いましょう。
分割式シーリングカバー
後は天井に設置すればOKなのですが、その前に一工夫です。
天井との接続部分につける「分割式シーリングカバー」を使って、ちょっと気になっていた部分を目隠しします。
取り付けるとこんなかんじです。
照明を設置した上からパコッとはめることができるので便利なパーツですね。
設置&点灯
なかなかよい雰囲気なのではないでしょうか。
銅の生の色ではなく、わざわざバーナーで炙って酸化させておいて良かったです。
では、いよいよ緊張の点灯の瞬間です。
居間の電気のスイッチをつけます。
電気をつけるとより一層いい感じですね。
作った甲斐がありました。
いままで、夜になると電球が裸のままでこの証明をつけていたのですが、こうして電球の周囲を銅線で覆うと光が柔らかくなった気がします。
間接照明要らずです。
夜はこういう感じの柔らかい光で過ごすほうが、良いと聞いたことがあります。
このペンダントライトは適当に作ってしまった部分もあって、どんな出来上がりになるか不安もあったのですが、上手く出来て良かったです。
まとめ
以上が銅線を使ったペンダントライトの製作工程でした。
一応、誰でもできる簡単な方法で作ることが出来たと思います。
単純な構造のペンダントライトですが、電球の交換も簡単にできるようになっているので、万が一電球が切れてしまっても大丈夫です。
照明はかっこいいものをお店で見つけることができれば、それを買っても良いのですが大抵気に入ったものは高価だったりして、なかなか買うことが出来ません。
その点、今回のように自作するのは、自分の好きなようにデザインできるし、自分の家にあったサイズに作ることができるのが良い所です。
前回は約4ヶ月前くらいに食卓を照らすための真鍮製のランプシェードを自作しました。
その時は普通のサイズのLED電球を買ってきて使用したのですが、今回のように銅線を使ったやり方でも小型のLEDペンダントライトを作ることができるかと思います。
あとは、我が家には寝室にもう一つ作らなくてはならない照明があります。
また、近いうちに寝室用にペンダントライトを作りたいと思います。
さて、次はどんなデザインにしましょうか。