アルミホイルを使って、1辺が8㎝の立方体を作ってみました。
『アルミホイルキューブ』とでも言えばよいのでしょうかね。
何を言っているのかわからないかもしれないですけど、これは言葉の通りで、料理などに使用するあの「アルミホイル」を、とにかくガッツリと使って上の写真のようなキューブを作ってみたというわけなのです。
使用したのは、近所の100円ショップに売っていた、ただのアルミホイルです。
これを、「これ以上無理!」っていうくらいにまで、ゴリゴリと押し込んだりとか潰し込んだりとかすると、かなりビシッとした四角い物体ができちゃうというわけです。
素材はアルミホイルですが、思いっきり手で掴んだり押したりしても変形しないくらいに、がっしりとした強度のある物体となりました。
もちろん接着剤等は全く使っていません。
素材はキッチン用品のアルミホイルだけです。
これ、実は気楽な気持ちで作り始めたわけなのですが、思っていた以上に大変な作業になってしまいました。
当初は「1日で終わるだろう」くらいに思っていたにもかかわらず、完成には作業開始から数えて4日もかかってしまいました。(1日中作業をしていたわけではないけどね)
というわけで、この『アルミホイルキューブ』について書いていきます。
『アルミホイルキューブ』を制作した動機
サンドボックス型ものづくりゲーム
ここ最近、サンドボックス型のものづくりゲームの動画を見たり、プレイするのにハマっています。
このタイプのゲームで有名なのは『マインクラフト』だとか『テラリア』などですね。
(画像はiTunes の App Store で配信中の iPhone、iPod touch、iPad 用 Minecraft – Pocket Edition より引用)
iOS版『マインクラフト』のゲーム画面です。
マインクラフトは立方体で出来ている世界が舞台となっているゲームです。
キューブ状の素材を採掘などすることで入手して、それを使って新たな素材を作り出したり、組み立てて建造物などを作っていくゲームです。
マイクラは実際に自分でプレイしているわけではないのですが、インターネット上のプレイ動画を見ているだけでも楽しめちゃう、自由度の高いゲームです。
(iTunes の App Store で配信中の iPhone、iPod touch、iPad 用 テラリアのプレイ画面 )
こちらは僕が現在ハマっている、iOS版『テラリア』のゲーム画面のキャプチャー画像です。
2Dと3Dの違いはありますが、テラリアもマインクラフトと似たようなコンセプトの『サンドボックス型ものづくりゲーム』です。
テラリアも、キューブ状のブロックを素材として使って家を作ったり、その他の道具などを作って、冒険をしていくゲームなのです。
つまり、この2つのゲームは『立方体』を基本とした世界で成り立っているというわけです。
クリックひとつでものづくり
マインクラフトやテラリアは中毒性が半端ない、時間泥棒なゲームです。
僕が、実際にプレイしているのはiOS版のテラリアだけですが、時間を忘れてついつい長時間プレイをしてしまうこともありました。
ただ、ここでちょっと不思議に思うことがあります。
ここに登場するプレイヤーキャラクター達は、クリック(タッチ)ひとつで、いとも簡単にものづくりができちゃうということなのです。
ゲームなので当然のことではあるのですが、たった1つの操作をするだけで、1つのブロックを置くことができるのです。
これって、現実ではありえないことで、現実では1つの素材だとかを作ったり用意するのにも大変な苦労をするはずなのです。
なので、「ゲームの世界で簡単にできちゃう事」が、現実世界ではどのくらい大変なのかということを体験してみたかったというのが、『アルミホイルキューブ』を作ってみた理由の1つだったりもするのですよね。
最近のゲームというのは、あらゆる面で完成度が非常に高くなってきていて、リアリティだとかも半端ない感じになってきています。
グラフィックなども実写なのではないかと思うくらいに緻密に作りこまれたゲームも存在します。
でも、現実とゲームは根本の部分で全くもって違うと思うのですよね・・・
ゲームの世界には現実のような煩わしい冗長さが存在しないですからね。
そんな意味での、現実とゲームの根本的な差というものを自分の体で体験してみたかったのです。
アルミホイルという素材を元に戻す
それと、もう一つの動機は、マインクラフトとテラリアのゲーム中での素材ブロックの扱いの「特殊性」についてです。
これらのゲームでは、キューブ状の素材を配置して、家を作ったり冒険を進めていきます。
マイクラのYoutube動画を初めて見たときに驚いた事が1つあって、それはフィールド上に存在している素材は壊してもなくならないということなのですよね。
一度設置した素材は、置く場所を間違えたりした場合には「ツルハシ」などを使って取り除くことが出来ます。
そして、壊れたはずの素材は素材としてプレイヤーのアイテムボックスの中に収納されるのです。
もちろん、プレイヤーはそのままその素材を再度フィールド上に再配置することが可能です。
これって、一度配置した物質をツルハシで砕いて、まるで「再構成」しているかのような感覚ですよね。
これは現実ではありえない現象です。
一度、別の形状に変化してしまった物質を元に戻すことは現実だと非常に難しいことだからです。
そこで、このゲームならではの特殊な現象も、何とか自分の手で再現してみようと思ったというわけなのです。
「アルミホイルキューブ」の素材はアルミホイルです。
アルミホイルは元々はアルミの塊をうす〜く延ばしたものです。
元々はこういう感じのアルミのインゴット(鋳塊)であったはずなのですよね。
アルミニウムの四角い塊を加工してアルミホイルを作り出しているというわけなのです。
というわけで、思いついたのが「アルミホイル」を「インゴット(キューブ)」のような状態に戻す事なのです。
前述した、「立方体を基本としている2つのゲーム」のコンセプトを鑑みて、アルミホイルで立方体を作ってみようと思い立ったというわけなのです。
身近に存在していて、元々の素材の形状とは大きく異なっているかつ、それをキューブ状に戻すことがギリギリ出来そうな材料・・・ということでアルミホイルを選びました。
これが、『アルミホイルキューブ』を作ろうと思った動機です。
制作工程
さてさて、前置きが長くなりましたが、『アルミホイルキューブ』を作った工程を見ていきましょう。
ちなみに、「素材をキューブ状に戻す」というコンセプトを完遂するために、接着剤などは一切使わないで作業をしていきます。
1日目
まずはアルミホイルを、普通の使用方法ではありえないくらいにガガガーッとロールから引き出します。
机の上に銅板を置いて、そこに押し付けたりいろいろしながら形を整えていきます。
鉄の棒を針のように加工した自作の道具を使って、グリグリとねじ込むように足りない部分にアルミホイルを押し込んでいきます。
制作1日目はこのくらいで作業を終わりにしました。
ここまでは順調な感じでいけていますが、ここからがきつかった!
徐々にアルミホイルが詰まってきて硬くなっていくし、何よりも作業が進んでいる様子が視覚的にわかりにくくなってくるので、「これいつ終わるのだろう?」と精神的に来るものがありました。
2日目
鉄の針を使って、足りない部分にアルミホイルを足していきます。
刺したり押さえつけたりグリグリしたりすると、なんとか接着することができるのです。
3日目
あともうちょっとでしょうかね・・・
4日目
最終日は微調整です。
気になるところに、小さくちぎったアルミホイルを貼り付けたり、押し込んだりして、完成度を上げていきましょう。
完成
完成です。
元がアルミホイルだとは想像できない感じまでには立方体にすることが出来たかと思います。
制作期間は4日間、24メートル巻のアルミホイル1つをほとんど使って作った、1辺が8㎝のアルミホイルの立方体ですよ。
マインクラフトで「アルミブロック」として登場しそう?な雰囲気です。(通常バージョンのマインクラフトではアルミニウムは登場しません)
表面を拡大してみると、アルミの鉱石が結晶したみたいな印象で綺麗ですね。
しかし、ここまで作りこむのはなかなかに大変でした。
あまり深く考えないで、作り始めてしまったのですが、意外と大変な作業で苦労しました。
主に使った道具は1日目から登場している、自作の鉄製の針なのですが、これが手に食い込んで皮が剥けそうでしたよ。
指が筋肉痛になりました。
まあ、ゲームの世界で簡単にできることでも、現実ではそう簡単に同じようにはできないということですね。
まとめ
ゲームのように、「アルミホイルを元の状態に戻す」ということを目指して『アルミホイルキューブ』を作ってみました。
しかし、アルミホイルというペラペラな材料をビシッとしたキューブ状の状態に変化させるのは、思いの外苦労しました。
ゲームの世界ではひとつの操作だけで、同じような事が可能なのなのですけどね・・・
やはり、現実はゲームと同じではないということなのです。
まあ、それがゲームの魅力だったり、ハマってしまう原因だったりとかするというわけなのですよね。
(ルールの中で限られてはいるけれども)何でもできちゃうという万能感がゲームの世界の魅力の1つだということです。
ちなみに、マインクラフトでは1ブロックの大きさは1メートル、テラリアでは2ブロックで1メートルと設定されているそうです。
実際にその大きさで立方体を作るとしたら、どんだけ大変なんだよ・・・
今回の制作では、現実とゲームの感覚的な落差を、自分自身の体で体験することが出来て、なかなかにおもしろい経験でした。