5/10~11の2日間に渡って東京、中野で開催された「春のヘッドホン祭2014」に行ってきました。
ヘッドホン祭は春と秋に1回づつ行われる、イヤホン・ヘッドホンのお祭りです。
日本で売られている主要なメーカーが販売しているものから、マニアックな製品まで数多くのイヤホン・ヘッドホンやヘッドホンアンプなどを試聴することができる非常に楽しい催しです。
東京に住んでいた頃と違って、今は興味のある製品が発売されてもなかなか試聴することが出来ないのでヘッドホン祭のようなイベントは本当に楽しみにしています。
会場は中野サンプラザの6階、11階、13階、14階、15階という、かなり広いスペースが使われていたので、個人的に興味があるメーカーさんから見ていきました。
ヘッドホン祭に行ったことがある人はわかると思うのですが、会場は人が多く注目度が高いメーカーさんは常にお客さんが行列を作っていたりします。
なので、今回もとてもじゃないけど全部は回りきれませんでした。
試聴することが出来たメーカーを中心に感想を書いていきたいと思います。
長いので全部で4つのパートに分けてレポートを書いていきます。
試聴レポートPart1 [SHURE][final audio design][YAMAHA][WESTONE]
試聴レポートPart2 [MH audio][SOUND WARRIOR][音茶楽][ATOMIC FLOYD][ortofon]
試聴レポートPart3 [Etymotic Research][STAX][SENNHEISER][audio-technica][KEF]
試聴レポートPart4 [FitEar(須山補聴器)][KuraDa][Bang & Olufsen][ULTRASONE]
春のヘッドフォン祭2014に行ってきました
中野サンプラザで開催
今回のヘッドホン祭は2日間開催されました。
僕が訪れたのは初日である5/10(土)です。
前回までは青山のスタジアムプレイス青山で開催されていたのですが、今回は「中野サンプラザ」で行われました。
ヘッドホン祭は中野ブロードウェイに店舗がある、オーディオと映像機器の専門店「フジヤエービック」さんが主催するイベントです。
ヘッドホン祭の最初期は、今年の会場と同じ「中野サンプラザ」で一部のマニア向けにひっそりと行われていたそうなのです。
原点に帰ってきたということなのでしょうか。
東京に住んでいた学生時代は休日になると毎週のように中野に通っていた気がします。
僕がポータブルオーディオというものに興味を持ち始めた当時は、まだまだイヤホン・ヘッドホンというものが今ほど認知されていなくて、ポタアンみたいなマニアックな製品も数が少なかった時代ですから、そういったものを扱っているお店は貴重でした。
今は、大手の家電量販店でも普通にハイエンドなヘッドホンやマニアックな製品であったはずのポタアンなども扱っているので、すごく楽しい時代になったものだなあと思います。
ヘッドホン祭と言うのは大手の音響機器メーカーの新製品発表会があったりして、イヤホン・ヘッドホンの世界では非常に影響力のあるイベントの一つです。
開場前からすごい人数が中野サンプラザの入り口に並んでいました。
ヘッドホン祭は去年は忙しくて行けなかったので残念だったのですが、なるべく毎年行きたいなあとは思っています。
今回は久しぶりにヘッドホン祭というものに行ってみたわけなのですが、会場にいる人達の熱気と人の多さに圧倒されました。
そうそう、こういう感じだよね!と懐かしいものを感じながら会場を見て回りました。
それでも青山でやっていた頃よりも会場が広くなり、会期も2日間あるので、わりとゆったりと各ブースを見て回ることが出来たと思います。
【春のヘッドフォン祭2014】試聴感想レポート[SHURE][final audio design][YAMAHA][WESTONE]
前置きが長くなりましたが、試聴感想レポートを書いていきます。
書いていく順番は観た順で書いていこうと思います。
会場を適当にうろうろしながら、僕が個人的に興味のあるメーカーを中心に、空いているところから試聴させてもらってきたので順番はバラバラです。
たくさんあるので、何回かに分けて記事をアップしたいと思います。
試聴は全て、「MH audio」のヘッドホンアンプ「HA-11」とiPodClassicを自作ドックケーブルで繋げたもので行いました。
SHURE
まず最初に訪れたのは「SHURE(シュア)」のブースです。
SHUREではすでに販売されているイヤホン・ヘッドホン達と、初お披露目という新製品「SE112」が展示されていました。
SE112は販売価格が約5000円というSHURE製品では最も安い部類の、エントリークラスのイヤホンとして発売するそうです。
外観は以前販売されていたSE115というイヤホンにそっくりに見えますね。
スタッフの方に聞いてみると、SHUREのイヤホンの特徴でもある、いわゆる「SHURE掛け」という耳に引っ掛ける使い方でも、普通に耳からケーブルを垂らす普通のイヤホンの使い方でも装着することができるとのことでした。
SE112は短い時間の試聴でしたが、5000円とは思えないくらいまとまった音であるように思えました。
SHUREのイヤホンは遮音性は最高クラスに良いのですが、空間が狭いと言われてしまうことがあります。
SE112は閉塞感が少なく空間性も豊かに感じた気がします。
その安さもあってこもってたりするのかなあと身構えていたのですが、かなり良い印象でした。
ずっと欲しいなあと思っているんですけど、SE846という現在のSHUREのハイエンド機種ももちろん展示されていて、記念に試聴させてもらいました。
うん、やっぱりこれ欲しい…と思いました。
高くてなかなか買えないけど。
SHUREのブースの真ん中には試聴した人が引くことができる福引が設置されていました。
僕は見事(?)D賞のイヤホンケースをいただくことが出来ました。
後でたまたま、この部屋の別のメーカーさんのところで試聴している時に、特賞の「SRH1540」という50000円くらいのヘッドホンが当たった瞬間を目撃して、周りから大きな拍手が起こっていました。
final audio design
次に訪れたのは「final audio design(ファイナルオーディオデザイン)」のブースです。
ファイナルオーディオデザインさんは大好きなメーカーの一つなのですが、ちょっと変わった金属の削り出しのイヤホンなどを販売している会社です。
上の写真に写っている「クロム銅」で作られたイヤホンは販売価格が20万円を超えるというとんでもないイヤホンなのですが、このようなおもしろいイヤホンをたくさん作っているのが、すごく魅力的に感じています。
大学時代に金属工芸を専攻していたというのも、ファイナルオーディオのイヤホンに共感できる原因かもしれませんね。
今回のヘッドホン祭では新製品の試作品が何点か展示されていました。
写真手前の金色のイヤホンが「Heaven Ⅷ」、奥の銀色のイヤホンが「Heaven Ⅶ」です。
両方共ステンレスの筐体で出来ていて、フルレンジのBAドライバーを搭載するそうです。
今回は試作品の完成を間に合わせたかったけど間に合わなかったそうで、音を聞くことは出来なくて残念に思いました。
ところでこの2つの試作品、ファイナルオーディオデザインさんのダイレクトショップのみの販売となっている「LABI」というイヤホンに形が似ていますよね。
「LABI」はチタンの粉末を3Dプリンターで成形した、という新しい技術を使った製品なのだそうでです。
形がそっくりな「Heaven Ⅷ」「Heaven Ⅶ」も「LABI」とは違う技術のようですが、同社のイヤホンとしては新しい技術を使って筐体を作っているみたいですね。
また、今度発売する予定というヘッドホンの新製品として写真の手前の「PANDORA HOPE Ⅹ」と奥「PANDORA HOPE Ⅷ」なるものも展示されていました。
「PANDORA HOPE」シリーズはファイナルオーディオデザインの初めてのヘッドホン製品のラインナップです。
ダイナミックドライバーとBAドライバーを搭載している、他にはないヘッドホンです。
その2つのドライバーを搭載していることによって広大な音場表現が可能なのだそうです。
今回展示されていた「PANDORA HOPE Ⅹ」「PANDORA HOPE Ⅷ」もその例に漏れずダイナミックドライバーとBAドライバーを使っているそうです。
まだ、試作品とのことで、「Ⅹ」はまだ音が聞けないとのことでしたが、「Ⅷ」は試聴することが出来ました。
なんでもドライバーも新しく作り直したものを使っているとのことです。
「PANDORA HOPE Ⅷ」去年から販売されている「PANDORA HOPE Ⅵ」がレベルアップした感じの音でした。
やはり、数字の大きい「Ⅷ」の方が完成度が高いの音だと思いました。
「Ⅹ」も完成したら是非聞いてみたいですね。
YAMAHA
次に訪れたのはファイナルオーディオの隣の「YAMAHA(ヤマハ)」のブースです。
ヤマハは楽器メーカーとして誰もが知っている会社ですが、最近はイヤホン・ヘッドホンの製品にも力を入れているようです。
ものすごい写真がブレてしまったのですが、今度発売予定のヘッドホンの新製品を展示していました。
手前の目立つ赤いヘッドホンが現在販売している「PRO300」の新色、その隣の白いヘッドホンが新製品「PRO400」というヘッドホンだそうです。
「PRO400」は現在販売されているモデルである「PRO500」と「PRO300」の間の位置づけとして販売するということをおっしゃっていました。
ちなみにPRO400は海外ではすでに発売済みの製品らしいですね。
6月(だったと思う)に発売するということをおっしゃっていました。
「PRO400」を試聴させてもらいましたが、非常に低音域がしっかりした音作りで、低音域が弱くなってしまいがちな屋外での使用に良さそうだなあと思いました。
と言っても、ヤマハのヘッドホンですから他の音域もバランスよくこなす様子で、女性ボーカルなどもいけそうな雰囲気です。
おそらくアンプなどがなくてもパワフルに鳴らしてくれそうな印象でした。
なかなか好印象のポータブル向けのヘッドホンなのではないでしょうか。
あまり試聴する機会がないので、他の製品も少し試聴させてもらいましたが、安めの金額設定のイヤホンでもバランスの良い感じにまとめられているのがヤマハのイヤホン・ヘッドホンのいいところですね。
今後の展開が楽しみです。
WESTONE
「WESTONE(ウェストン)」では、5/16発売予定の新製品「W50」が展示されていたので試聴させてもらいました。
写真を撮りたいということを伝えると、スタッフの方がわざわざ「W50」の箱を隣に並べてくれました。
ありがとうございます。
最近のWESTONEのイヤホンはフェースプレートを交換して、気分や好みで見た目を変えることができるタイプのものが多いのですが、「W50」はアルミ製の光沢のあるプレートが付属してくるそうです。
展示品は金色のフェースプレートが装着されていました。
「W50」は5機ものBAドライバーを搭載しているイヤホンです。
一昔前は5機ものBAドライバーを搭載しているのはカスタムIEMくらいしかなかったのですが、今では4とか5ドライバーはそこまで珍しくないですよね。
ドライバーが多ければ良いと言うわけではないですが、本当にすごい時代になったものです。
もちろん試聴させてもらいました。
5機ものドライバーを積んでいるので、濃い音を想像していたのですが、意外とすっきり系のサウンドで驚きました。
WESTONEのイヤホンは今までに何回か試聴ことはあったのですが、今までのWESTONEのイヤホンの中ではこの「W50」が一番好きかもしれません。
ドライバーの数が多くなればなるほど音をまとめるのが難しいなんて言われることがありますが、「W50」はかなり高いレベルでまとまり感のある音のイヤホンに仕上がっているのではないでしょうか。
Part2に続く…
試聴レポートPart2 [MH audio][SOUND WARRIOR][音茶楽][ATOMIC FLOYD][ortofon]
試聴レポートPart3 [Etymotic Research][STAX][SENNHEISER][audio-technica][KEF]
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